平成30年度 わかち会定例総会を開催(2018.6.10)

定例総会
 定例総会開催に先立ち、会員森川清友さん、北學さんのご逝去の報告と黙祷が行われ後、山崎会長の挨拶、来賓挨拶(石川SCD/MSA友の会)があり、引き続きまず最初に議長として宮崎会員が推薦、承認された後、議長からこの総会が会則第9条に規定する定足数を満たしたので有効に成立した旨告げられ、議事に入った。

 第1号議案(29年度活動報告)、第2号議案(29年度会計報告)、第3号議案(29年度会計監査報告)、第4号議(30年度活動方針案)、第5号議案(30年度予算案)、第6号議案(30年度役員選任案…変更点:会計監査の東美智代さんが退任し、前年度幹事の北美智代さんが会計監査)について北川事務局長、久保会計委員から説明がなされ、議長はその承認を議場に諮ったところ、すべて承認された。

 石川友の会の原会長、広瀬事務局長、また福井友の会の下坂会長も遠くから御出席して戴き有難う御座いました。
 昼食後、下記の要領で講演会が行われました。

講演会
演題 「最近のSCD・MSA研究の動向」
     -多系統萎縮症の課題ー

講師  国立大学法人 富山大学付属病院
     神経内科 科長 中辻 裕司 教授

 上記演題で、前半はSCD・MSAの分類について、後半はリハビリテーションの重要性について学術的な立場から講演が行われました。
 最初SCD、MSAについて全般的な説明があった。SCDでは小脳性運動失調(歩行失調、言語障害、眼球運動障害等)、またMSAでは小脳だけではなく脳幹もやられてくる。
 SCDの分類については種々の分類方法があるが、遺伝形式からの種類によるものと病態によるものがある。
 遺伝子形式による分類では、孤発性SCD70%、遺伝性30%(ほとんどが優性遺伝)で、遺伝性では原因遺伝子別にSCA1,2,3,6,31等多の種類がある。SCAの付いていないものとしてはDRPLA(歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮)等もある。またSCA3(マシャド・ジョセフ病)は富山県に多く、脳幹部もやせてくる。SCA6 は純粋小脳型、CA31は小脳のみ。フリードライヒ失調症は世界で最も多い。
 孤発性SCDの7割を占めるMSA(多系統萎縮症)は、その中でオリーブ橋小脳萎縮症が最も多く、他にシャイドレーガー症候群、線条体黒質変性症、皮質性小脳萎縮症がある。パーキンソン症状優位のMSA-P、小脳症状優位のMSA-Cの区別もある。

 さらに本講演では分子病態からみた分類についてもかなり学問的な説明がなされた。SCDの多くは原因遺伝子のタンパクへの転写→翻訳時(DNA→RNA→たんぱく)に存在するCAGリピート(シトシン、アデニン、グアニンの略)の異常伸長に基づくと考えられている。即ちこの過程で作られた異常なポリグルタミンを含むタンパク質が脳内に蓄積することが原因と考えられている。認知症は蓄積するタンパク質が違う。(ex.オリゴマー)
 ポリグルタミンの蓄積やRNAがくっ付いてたまることが原因と考えられることから、ポリグルタミン・SCAの治療への展望としてはRNAの毒性をどう処理するか、ポリグルタミン酸の分解をどうするか、等が考えられる。(異常ポリグルタミン酸の発生抑制→永井先生)

 講演の後半ではリハビリテーションや薬について説明がありました。
・歩けば歩くほど良い。持続的に毎日歩くことがリハビリの効果が大きい。
・ゆっくり大きく歩く→障害を受けていない部分も活性化する。
・グリア細胞の活性化→神経細胞を活性化する。
 大阪森ノ宮病院では神経学とリハビリテーション医学を融合した神経リハビリテーションを特徴としていることの紹介があった。またそこでは脊髄小脳変性症の入院リハビリをやっている。 

 文責:わかち誌編集部(なお誠に遺憾ながら録音に失敗し、概要を十分に記すことができず、また正確さにかけるところも多々あると思います。本当に申し訳ありません。ご容赦下さい。)