ALSの患者さんがHPの更新担当!(2017.9.9)

ALS富山県支部の依頼を受けて
9/9、ALS富山県支部のホームページの更新のための技術指導に行ってきました。
「長年更新が滞っているホームページをリニューアルしたい」との相談を受け、その後の管理は自前でやってもらうことを条件に引き受けたのが5月の頃。

まずレンタルサーバーの契約から始めて、独自ドメインの取得、ワードプレス(HP作成ソフト、以下WP)の導入、テーマやメニュー、ウィジットの設定を行い、夏に旧サイトからのコンテンツの移行を終了したばかり。今回が最後のお手伝いです。
団体や活動内容の紹介などは一度作ればほとんど変更を加えることはありません。更新頻度が高いのは、イベントの案内や開催レポートです。ですから「技術指導」といっても、WPの「投稿」および「メディア」の新規追加・編集くらいです。

患者さんのベッドサイドで
訪問したのは、支部役員である患者さんOさん宅。自身がホームページ更新を担うメンバーの一人です。玄関を入ってすぐの洋間2間分のスペースに大きな可倒式ベッドが置かれていました。
OさんはALSと診断されて5年、すでに両上下肢はほとんど動きません。喉には蛇腹のパイプが挿管されているので見た目は痛々しいですが、それは声を出すための加圧用とのことで、Oさんは会話が可能なのです。ベッドからの太いアームで支持された大きめのノートパソコンが目の前に設置されています。

画面には、すでにWPのダッシュボード(編集画面)が表示されていました。私が画面で指差すと、マウスポインタがさっと動き、クリックする際には拡大表示されるので細かいボタンもミスなく選択できていました。文字列を範囲指定する場合、最初の文字をクリックしたまま指を離さないでポインタを動かしますが(ドラッグ)、これは異なる二つの動きの組み合わせ。それも難なくこなします。

右手親指と右足親指でマウスの操作
私は意思伝達装置については知識がないので、どうやって操作しているのか不思議でした。Oさんの場合、わずかに動く右手親指と右足親指だそうです。見ればスイッチらしきものが装着されていました。重度身障者用の意思伝達装置は進歩している、とは聞いていましたが、わずかな動きを読み取る精度の高いセンサーとその動きをパソコンへの入力信号に変えるインターフェイスソフトがここまで来ていることに驚きました。
ただし、文字入力は画面に表示される50音表で一つひとつクリックし漢字変換をしなければならないので効率が悪い、とOさんは不満そうでした。でも私たちのスマホのメール入力より速かったです。

ホームページの更新はみんなで分担
ALSのホームページの更新は、Oさんの他に、事務局長のOさん、次長のNさん、ボランティアのSさんの4人の共同作業だそうです。それが可能となるのは、このホームページ作成ソフトのWPはIDとパスワードさえあれば、誰のパソコンからでも更新作業ができるからです。加えて入力はHTML言語を使わず、ワープロ感覚でできてしまうのです。ですから作業を分担したり、誰かが体調を崩されても他の人がカバーできる、というわけです。これまでのHTML言語で作られたホームページは、担当者が何らかの事情で継続できなくなった途端更新されずに放置される、ということが多く見られます。ALS富山県支部はもう大丈夫でしょう。

日本ALS協会富山県支部ホームページはこちら 

私としては今回の出張で、進歩した「意思伝達装置」と更新作業はみんなで手分けする体制はとても参考になりました。(S・M)